クレジットカードの解約のタイミングと7つのデメリット!信用情報に傷はつく?

クレジットカードの解約

クレジットカードを解約しようと思ったら、まずは解約のタイミングを見極めることが重要です。クレジットカードの解約のタイミングによっては、無駄な年会費の支払いやせっかく貯めたポイントの失効などが起きてしまいます。

またクレジットカードの解約はインターネットや電話で行うのが一般的です。

この記事では、解約後に後悔したり慌てたりすることのないよう、クレジットカードの解約に関するさまざまな情報を紹介しています。

クレジットカードの解約のおもな注意点

  • 年会費の更新前に解約手続きを行わないと、年会費の支払いが必要になる
  • 入会後すぐに解約した場合、信用情報を傷つけてしまう可能性がある
  • 本カードを解約することで家族カード、ETCカードなどの付帯カードも使えなくなる
  • 残っているポイントが使えなくなる

10種類のクレジットカードの解約方法とタイミング

クレジットカードの解約方法はカード会社によって異なります

また、次の年会費が発生するタイミングもカード会社によって違うため、年会費を無駄にすることがないようタイミングを確認しておくことが重要です。

カード会社の取り決めを確認しておこう!

  • 解約方法
  • 次の年会費を支払う必要のない解約のタイミング

おもなクレジットカード会社の解約に関する情報を記します。自分のカードについて、確認してみてください。

カード会社名解約方法年会費不要の解約のタイミング
JCBカードインターネット 
電話(自動音声)*1
カードの有効期限として記載がある月の月末まで
三井住友カードインターネット 
法人カードの場合は電話
支払い日が10日の場合は年会費が引き落としされる月の前月15日まで
支払い日が26日の場合は年会費が引き落としされる月の前月末日まで
アメックスカード電話年会費が引き落とされた月中*2
※利用残高が一括請求となる
楽天カード電話カード契約月の月末まで
セゾンカード電話 ・セゾンカウンターカード契約月の月末まで
イオンカードインターネット ・電話*3公式ページに記載なし
エポスカード電話 ・エポスカードセンター公式ページに記載なし
※利用残高があると解約できない
オリコカード電話(自動音声) 
解約届を郵送
有効期限月の末日
au PAYカード電話(自動音声)年会費の支払い前まで(加入月の翌々月10日)
dカード電話年会費の支払い前まで(加入月の翌々月10日)
*1.JCBザ・クラス​​​、JCBプラチナ、JCBの法人カードの場合は、電話による退会手続きのみ
*2.初年度年会費においては、カードの利用がないことが条件
*3.カードによっては電話のみ、書類手続きのみの場合があります。詳細は公式ページでご確認ください

クレジットカードは年会費更新の前のタイミングで解約する

解約のタイミングが年会費を払ったばかりではもったいないですよね。解約を検討しているなら、年会費の更新前に行いましょう。

次の年会費を払う必要のない期日についてもカード会社によって取り決めが異なります。

「カード契約月(入会月)の月末まで」としているクレジットカード会社が多いですが、アメックスカードでは年会費が引き落とされた月中に解約手続きを行えば取り消せるようです。

三井住友カードの場合は下記のようにカードの支払い日によって変わります。

いつまでに解約すれば次回の年会費がかからないか
いつまでに解約すれば次回の年会費がかからないか

引用:三井住友カード公式ページ

上の一覧を参考に解約する予定のクレジットカード会社の取り決めを確認して、年会費を無駄にすることのないよう解約のタイミングを押さえておきましょう

カードの契約月など、年会費の引き落とし日を知るための情報は会員サイトやアプリに記載されています。

また、クレジットカード会社に直接電話で確認することも可能です。カード裏面に記載されている電話番号に問い合わせてみましょう。

年会費の引き落とし日は会員サイトや会員アプリで事前に確認する

クレジットカードの会費は、日払いや月払いではなく年払い(一括払い)が一般的です。

次年度の年会費の引き落としがいつになるかは会員サイトや会員アプリで確認できます。電話での問い合わせも可能です。

クレジットカードの解約のメリット

続いて、クレジットカードを解約するメリットを見ていきましょう。利用していないクレジットカードを精査して解約することには、多くのメリットがあります。

クレジットカードを解約するメリット

  1. 年会費がかからなくなる
  2. 不正利用のリスクを減らすことができる
  3. ポイントやカードの管理がしやすくなる
  4. 住宅ローンの審査で不利になるのを防げる

メリット1.年会費がかからなくなる

1つ目のメリットは、何といっても年会費の支出を抑えることができるということです。

クレジットカードの中には年会費が無料のカードも多くありますが、条件を満たしているときだけ年会費が無料もしくは割引を受けられるというものもあり注意が必要です。

また、利用者特典の内容を濃くするために、年会費のかかるクレジットカードを多く所有している場合は多大な支出となっています。

使っていないカードを解約して整理するだけで、無駄な支出の削減につなげることができるでしょう。

メリット2.不正利用のリスクを減らすことができる

クレジットカードの保有枚数分だけ、不正利用などのトラブルにあうリスクが生じます。ですが、クレジットカードを解約することで不正利用のリスクを減らすことができます。

年会費無料だからといって数多くのクレジットカードを持っていると、不正利用に気づかない可能性もあります。自分が管理できる範囲内のカード枚数に抑えることは、安全性の面からたいへん重要です。

メリット3.ポイントやカードの管理がしやすくなる

「いつの間にか貯めたポイントが失効していた」
「明細書が複数なので、利用総額を把握しづらい」

上記はクレジットカードを数多く所有している人からによく聞かれる声です。

クレジットカードごとに貯まるポイントには、それぞれ有効期限があります。有効期限を覚えておかないと、せっかく貯めたポイントを失効してしまうおそれがあります。

また、複数枚のクレジットカードを利用していると利用総額を把握しづらいため、思った以上に使いすぎてしまうこともあります。

使わないクレジットカードを見直し、解約すると管理がしやすくなり、お金の流れがわかりやすくなります

メリット4.住宅ローンの審査で不利になるのを防げる

数多くのクレジットカードを持っていると、キャッシングの合計金額によっては「借入額が多い」と判断されてしまい、クレジットカードの新規発行や住宅ローンの審査で不利になってしまう場合があります。

これは、キャッシングを利用していなくても起こりうるリスクです。

解約手続きが面倒だからと、クレジットカードを自宅にほったらかしにしている人もいるかもしれません。使わないカードは持ち続けるのではなく、解約するのが賢明です。

クレジットカードの解約のデメリット

クレジットカードを手に持ち困った顔をする女性の画像

クレジットカードを解約したいと思っていても、デメリットはないのか少し気がかりですよね。

解約手続きをする前に、デメリットを理解しておくことはとても大切です。

クレジットカードを解約するデメリット

  1. 入会後すぐに解約した場合、信用情報を傷つけてしまう可能性がある
  2. 各種支払いの再設定が必要になる(公共料金、家賃、ネットショッピング など)
  3. 家族カード、ETCカードなどが使えなくなる
  4. 残っているポイントが使えなくなる
  5. 旅行保険やラウンジサービスなどが使えなくなる
  6. 利用残高の請求(分割払い・リボ払いなど)を一括請求される場合も
  7. クレジットカードの解約時に手数料がかかることがある

デメリット1.入会後すぐに解約した場合、信用情報を傷つけてしまう可能性がある

クレジットカードを発行したけれど使わなかった場合は早々に解約した方がよいように思いますよね。ですが、入会キャンペーン目当てだと思われてしまうなど、カード会社からの信用を失ってしまう可能性があります。

クレジットカードを解約する場合は、少なくとも入会から6ヶ月以上たった段階で申請することをおすすめします。

クレジットカードの契約日や解約日の記録は約5年分、信用情報機関に記録されています。そのため、短期解約が繰り返されていると信用情報機関での記録が消えるまでの5年もの長期間、クレジットカードの新規発行時の審査に影響する場合があります

早期解約にはリスクがあると覚えておきましょう。

デメリット2.公共料金など、各種支払いの再設定が必要になる

公共料金・家賃・ネットショッピングなどの支払い方法を解約予定のクレジットカードにしていた場合、支払い方法の変更手続きが必要です。

変更していないと延滞扱いとなり、延滞金(遅延損害金)が発生する場合があります。

デメリット3.家族カード、ETCカードなどが使えなくなる

本カードを解約すると、そのカードに紐付いていた家族カードやETCカードも利用できなくなります。また、プラスEXカードやPiTaPaなどの付帯カードを発行していた場合も同様です。

デメリット4.残っているポイントが使えなくなる

クレジットカードを解約すると、貯まっていたポイントは失効になります。商品交換を目当てにポイントを貯めていた場合などは、途中で断念しなければなりません。

デメリット5.旅行保険やラウンジサービスなどが使えなくなる

当たり前のことですが、クレジットカードを解約するとそのカードに付帯していた保険やサービスが使えなくなります。

特に旅行保険に関しては日頃利用することがないぶん、解約したとしても万が一の備えが十分かどうかの確認をしなければなりません。

デメリット6.利用残高の請求(分割払い・リボ払いなど)を一括請求される場合も

分割払い・リボ払い・ボーナス払いなどによる残高がある場合、一般的には解約前と同様に引き続き銀行口座から引き落とされます

ですが、アメックスカードの場合は次のように記載があります。

アメックスカード公式ページの記載事項
「リボ払い(ペイフレックス)、分割払い、ボーナス一括払いのご利用残高が一括でのご請求となりますのでご注意ください。」
アメックスカード公式ページより引用

多額の残高があった場合でも一括での返済が必要になるため、手元に資金がないと延滞などのトラブルを起こしてしまいます。

また、エポスカードの場合は利用残高がある間は解約ができません。完済後しか解約できないので、支払いを早めるなどの手続きが必要になってきます。

デメリット7.クレジットカードの解約時に手数料がかかることがある

基本的にクレジットカードの解約に手数料はかかりません。ただし、JCB CARD EXTAGEなどの一部のカードでは解約手数料がかかることもあります。

解約の際の手数料の有無や金額を確認しておくことをおすすめします。

もし、カードを解約するタイミングが年会費を支払った直後の場合には、払ってしまった年会費が無駄にならないよう、特典を利用しながら次の会費の請求がくるまで解約を待つ方がよいでしょう。

クレジットカードの解約方法

クレジットカードの解約をインターネットで行う方法

ここ数年で増えてきているのがインターネットでの解約です。利用しているクレジットカードの公式ページや会員アプリから、簡単に解約手続きができます

受付時間の制限なくネット上で解約手続きが完了するため、年会費の支払いが迫っているときにも適した解約方法だといえます。

クレジットカードの解約を電話で行う方法

2つ目は電話で解約する方法です。クレジットカードの裏面に記載されている電話番号に電話して、自動音声のガイダンス、もしくはオペレーターの指示に従って解約手続きを進めます。

「電話で解約すると、解約理由を聞かれるのでは?」
と心配になるかもしれません。実際にクレジットカード会社によっては「今後のサービス改善に生かすために」「差し支えなければ」などと言って、解約理由を聞かれることもあります。

ですが、「使わなくなった」「カード枚数が多いので財布の中を整理したい」など、簡単な理由を答えれば何の問題もありません。

クレジットカードの解約の注意点

最後に、クレジットカードを解約する前の注意点です。解約後にトラブルを抱えてしまったり損をしたりしないよう、ぜひ確認してみてください。

クレジットカードの解約の注意点

  • 支払い設定を変更しないまま解約すると支払いの延滞になる
  • 貯まったポイントは使うかポイント移行をしてから解約する
  • リボ払いや分割払いの未払い金の請求が一度に来る可能性がある
  • ETCカードや家族カードも利用できなくなる

注意点1:支払い設定を変更しないまま解約すると支払いの延滞になる

電気・ガス・水道などの公共料金や携帯電話料金といった定期的に発生する費用の支払いにクレジットカードを利用している人も多くいるでしょう。それらの支払いに解約予定のカードを設定していた場合、支払い方法の変更を済ませておくことが必要です。

また、ネットショッピングや電子マネー、スマホ決済サービスなどの支払い元として設定している場合も、変更しておかなければなりません。

支払い方法の変更をしないまま解約すると、支払いの延滞になるので注意が必要です。

クレジットカードを解約する際は、支払明細書などを確認し、支払い方法の変更を忘れないようにしましょう。

クレジットカード払いを利用している支払い先の例
●ガス・水道・電気代などの公共料金
●携帯電話料金・インターネット通信料
●保険料
●家賃
●ネットショッピング
●電子マネーやスマホ決済サービス
●サブスクリプション(サブスク) など

最近増えてきているのがサブスクの解約忘れ!

ここ数年で増えてきているのが、サブスクリプション(以下、サブスクと表記)の利用に関してのトラブルです。

トライアルなどでサブスクに登録していたことを忘れてしまい、利用していないのに毎月利用料をクレジットカードで引き落とされていたという事例が多くあるようです。
参考:独立行政法人 国民生活センター「使っていないサブスクの解約忘れに注意しましょう

この場合、クレジットカードを解約するとサブスクの請求で延滞を起こしてしまいます。「解約したはず!」と思っているサービスがないか、しっかりと明細書を確認しましょう

注意点2:貯まったポイントは使うかポイント移行をしてから解約する

使用頻度の高いカードの解約時にはポイントが多く残っている可能性があります。カードに貯まっているポイントは、クレジットカードの解約と同時にすべて使用できなくなります。解約前にポイントを使い切りましょう。

ポイントを景品に交換する場合、交換に時間がかかることもあります。また、カード会社によっては、解約前に交換手続きを進めていても、解約と同時に申請そのものが無効になってしまう場合もあります。

年会費が発生するなどの理由で景品の到着まで待てない場合は、ポイントを楽天ポイントやTポイントなどの他のポイントに移行するのも得策です。

注意点3:リボ払いや分割払いの未払い金の請求が一度に来る可能性がある

クレジットカードには一括払いだけでなく、リボ払い・分割払い・ボーナス払いなど複数の支払い方法があります。また、キャッシングを利用した場合にも、分割して返済する(リボ払い)という方法があります。

アメックスカードなどカード会社によっては、クレジットカードを解約したことで、リボ払い・分割払いなどを選んでいても一括返済が必要になる可能性があるので注意が必要です。

未払い額が大きい場合は、一度に大きな請求がくることもあるため、事前に未払い額が残っていないか確認しましょう。

注意点4:ETCカードや家族カードも利用できなくなる

ETCカードや家族カードは、申込者本人のカードに付帯しているカードです。そのため、メインカードを解約すると、全てのカードが利用できなくなるので注意が必要です。

特にETCカードは、通勤などで日常的に使っている場合があります。使えなくなると困るため、クレジットカードを解約する際は、新たにETCカードのみ発行する、または他のクレジットカードの付帯カードとして発行するなど事前に準備しておきましょう

クレジットカードの解約に関するQ&A

クレジットカードの解約に関するよくある疑問にお答えします。

Q.クレジットカードを一度も使わずに解約することはできますか?

クレジットカードを一度も使わないまま解約しても問題ありません。

ただし、年1回のクレジットカード利用が条件で年会費が無料になるような、いわゆる「年会費実質無料」のクレジットカードの場合は、解約の際に年会費の支払いが必要です。

Q.本人以外でも解約できますか?

基本的にはカード会員本人による解約が必要ですが、次のような場合には本人以外でも解約することができます

  • カード会員本人が亡くなった場合
  • 家族カードの場合

カード会員が亡くなった場合には家族が代理として解約手続きをすることができます。

また、家族カードの場合は本会員なら解約することができます。

Q.解約の際に必要なものはありますか?

手元に解約するクレジットカードさえ用意しておけば大丈夫です。

電話で「契約者の氏名」「電話番号」「住所」「解約したいクレジットカードの番号」を伝えれば、手続き完了です。

Q.解約後に再契約したくなったらできますか?

解約した時点でクレジットカードは無効になります。

そのため、再度同じクレジットカードを発行する場合は新規に申し込みをしなければなりません。当然、審査もあります。

Q.解約したのに引き落としが続いています。どのような対応を取ればよいでしょうか?

会費や公共料金の引き落としなど、支払い方法の変更が残っているものがありませんか?

クレジットカード自体を解約しても、支払いが継続している場合はクレジットカード会社から会費などの料金を請求されることになります。明細書などを確認し、解約前に支払い方法を変更しておくよう徹底しましょう。

Q.リボ払いの支払いが残っている場合はどうなりますか?

リボ払い、分割払い、ボーナス払いなどの利用残高がある場合、多くのクレジットカード会社では解約後も残高がなくなるまで解約前と同様の引き落としが続きます

ですが中には、解約時に一括返済が必要になるカード会社(アメックスカード)や、完済後にしか解約手続きができないカード会社(エポスカード)もあります。自分の利用しているクレジットカード会社の公式ページで確認してみてください。

Q.クレジットカードの解約後、流出が心配なので個人情報を削除してほしいのですが。

一般社団法人 日本クレジット協会の公式ページに次のような記載があります。

カード会社等は、法律に基づいて、一定期間個人情報を保有する義務があります。解約したからといってすぐに削除できないことがあります。また解約後の個人情報がどのような目的で利用されるのか、どの程度の期間保有されるのか、また提供した個人情報はどのように守られていくのかなど、不明な点はカード会社等へ説明を求め、確認してみましょう。

引用元:一般社団法人 日本クレジット協会 公式ページ

Q.強制解約とは? 強制解約された場合のデメリットが知りたいです。

強制解約とは、カードの所有者が自らカードを解約するのではなく、カードを発行しているカード会社が所有者の意思に関係なく強制的にカードを解約することです。カード会社の信頼を損なうような事態が生じたときに行われます。

強制解約の内容が信用情報に事故情報として記載されるような場合には、所有しているいくつかのカードが強制解約されて使えなくなる可能性があります。また、新規にクレジットカードを発行することやローンを組めなくなる可能性もあります

日常生活に大きな影響を与える場合もあるので、強制解約にならないように十分注意しましょう。

クレジットカードの解約のまとめ

クレジットカードの解約には、支払いやポイントが残っていないか、公共料金の支払いなどに使っていた場合、支払い方法の変更を行ったかなど、事前準備が必要です。

解約後に後悔しないためにも、解約の際はぜひ「5つのチェックリスト」で確認したうえで、適切に解約手続きを進めましょう。