クレジットカードの暗証番号を忘れた際は、カード会社に連絡して、正しい番号を確認する必要があります。
また暗証番号を忘れたとしても、サインで決済できる場合や、そもそも暗証番号の入力が不要な場合があります。
この記事では、暗証番号を忘れた際の対処法や、暗証番号が不要・必要な場合、そもそも暗証番号とは何か、暗証番号がバレた時のリスクと対策、暗証番号に関するよくある質問を解説します
- 暗証番号を忘れたら、クレジットカード会社にインターネットか電話で正しい番号を確認する
- 暗証番号の代わりにサインを使える場合がある
- 少額の買い物やネットショッピングでは、暗証番号やサインが不要な場合もある
- 暗証番号を繰り返し間違えると、ロックがかかって使えなくなる
目次
クレジットカードの暗証番号を忘れた際の対処法
暗証番号を忘れてしまった際の対処法は3つあり、次に示すのはその一覧です。
- 暗証番号を忘れたらサインで代用できる場合がある
- カード会社に連絡すれば暗証番号を確認できる
- ロック解除はできないのでカードの再発行が必要
以下で各対処法について詳しく見ていきましょう。
暗証番号を忘れたらサインで代用できる場合がある
サイン決済対応店では、暗証番号の代わりにサインで決済ができます。
注意点として、全てのお店がサイン決済に対応しているわけではないので、サイン決済をする際は、事前に店員さんに確認してみましょう。
また、サイン決済をするためには、クレジットカードの裏面にある署名欄への事前記入が必要です。
署名欄への記入は、カードを落とした際の不正利用のリスク軽減にも有効であるため、カードを発行したら早めに署名しておきましょう。
カード会社に連絡すれば暗証番号を確認できる
暗証番号の確認は、電話やインターネットでカード会社に問い合わせをすれば可能です。
問い合わせが完了すると、一週間後に届く「暗証番号通知書」で暗証番号を確認することができます。
また、カード会社によっては、独自のサービス上で即座に暗証番号の照会ができます。
例として、楽天カードの場合は「楽天e-NAVI」、JCBカードの場合は「My JCB」などで暗証番号の照会ができます。
*「My JCB」で照会できるのは下二桁のみ
詳しい問い合わせ方法は、各カード会社のホームページに記載してあります。
ロック解除はできないのでカードの再発行が必要
暗証番号を何回も間違えると、カードのICチップ(カード表面の金色のチップ)に永久的にロックがかかってしまいます。
一度ICチップにロックがかかってしまうと、そのカードでは暗証番号が必要な決済ができなくなります。
ロックは解除できないため、暗証番号を使った決済をもう一度したい場合は、再発行が必要になります。
再発行の詳しい手続き方法は、各カード会社のホームページに記載されているので、ロックがかかってしまった方は、そちらを参照して再発行の手続きをしましょう。
暗証番号が不要な3つのお買い物シーン
暗証番号が不要なケースには以下の3つが挙げられます。
- ネットショッピングをする場合
- サイン決済対応店舗で支払う場合
- コンビニやスーパーで少額のお買い物をする場合
それぞれのケースについて詳しく見ていきましょう。
ネットショッピングをする場合
ネットショッピングをする際は、本人確認の際に、セキュリティコードの入力のみが求められるので、暗証番号は不要です。
そのため、セキュリティーコードさえ分かっていれば、暗証番号を忘れた人や、カードのICチップにロックがかかっている人でも、ネットショッピングでクレジットカードを使えます。
ちなみに、セキュリティーコードとは、クレジットカードの表か裏に記載されている3〜4桁の番号のことです。
セキュリティーコードは、カードによって記載場所が異なるので、分からない場合は、カード会社のホームページなどで確認しましょう。
サイン決済対応店舗で支払う場合
上でも触れましたが、サイン決済に対応しているお店では、暗証番号の代わりにサインで決済をすることができます。
この場合も、ネットショッピングと同じく、ICチップにロックがかかっているクレジットカードでも決済することができます。
しかし近年では、サインを廃止するクレジットカード会社も増えており、サインを使用できるお店も減少しているので、お気を付けください。
コンビニやスーパーで少額のお買い物をする場合
コンビニやスーパーで少額決済をする場合、サインや暗証番号の入力が不要である「サインレス決済」が可能です。
これは、短時間に多くの人がレジを利用できるようにするための仕組みで、セキュリティーの観点から、決済の金額が少額の場合に限り許されています。
どの程度の金額まで暗証番号が不要なのかは、各お店によって異なりますが、例として、セブン-イレブンでは以下のような条件が明言されています。
10,000円以下のクレジットカード支払いについてはサインが不要です。
引用元:https://www.sej.co.jp/services/cash/credit.html
暗証番号が必要な2つのケース
クレジットカードで決済する際は、絶対に暗証番号が求められるケースがあるので、暗証番号を忘れている人は注意が必要です。
そのようなケースには以下の2つが挙げられます。
- キャッシングサービスを利用する場合
- チケットの購入などで券売機を利用する場合
それぞれのケースについて見ていきましょう。
キャッシングサービスを利用する場合
クレジットカードの中には、ATMからお金を借りることができるキャッシング機能の付いたカードもあります。
キャッシングの利用は、不正利用された場合のリスクが大きいため、暗証番号の入力が必須となっています。
チケットの購入などで券売機を利用する場合
電車や飛行機などのチケットを購入する際に、券売機を利用する場合は、必ず暗証番号での本人確認が求められています。そのため券売機を利用する際はサインの利用ができません。
しかし例外的に、窓口での購入の場合には、サインでの本人確認も可能となっています。
またインターネットでのチケット購入の際は、セキュリティーコードの入力だけで可能な場合もあります。
暗証番号とは?セキュリティコードとの違い
クレジットカードを使って実店舗で買い物をする場合は、サインや暗証番号の入力を求められるのが一般的です。また、インターネットで買い物をする場合にも、セキュリティコードの入力を求められるのが一般的です。
これらは、クレジットカードを利用しているのがそのカードの所有者であることを証明するために必要な手続きです。しかし、カードを利用している方の中には、暗証番号とセキュリティコードの違いがわからない方も多いと思います。
まずは、暗証番号・セキュリティコード・サインの違いについて見ていきましょう。
暗証番号とは発行時に設定する4桁の数字
暗証番号とは、クレジットカードを申し込む際の書類に記入して決めた4桁の番号のことです。暗証番号はカードの表面や裏面に記載されているものではなく、カードを申し込んだ本人にしかわかりません。そのため、カード決済を行う際に暗証番号の入力を求められても、第三者はわからないため、不正利用を防ぐことが可能です。
スキマーと呼ばれる機械を使用してカードの情報を盗み取るスキミングでは、盗み取った情報でカードを偽造してから不正利用します。しかし、いくらカードの情報を盗み取っても暗証番号は盗み取れないため、決済時の暗証番号の入力で不正利用を阻止することが可能です。
クレジットカードの暗証番号は不正利用を阻止するための大きな役割を担っていると言えます。
暗証番号とセキュリティーコードの違い
セキュリティコードとは、クレジットカードの表面や裏面に記載されている3~4桁の番号です。インターネットの買い物ではサインできないため、代わりにセキュリティコードで本人確認を行います。
暗証番号 | 申し込む際の書類に記入して決めた4桁の番号 |
---|---|
セキュリティーコード | クレジットカードの表面や裏面に記載されている3~4桁の番号 |
クレジットカードの暗証番号がばれると悪用される?補償は受けられる?
暗証番号は、クレジットカードの契約時に契約者本人が決めた4桁の番号の組み合わせであるため、本人以外には分かりません。
スキマーという機械を使ってカード情報を盗み取るスキミングという行為では、カードの情報を盗み取れても暗証番号までは盗み取ることができません。しかし、スキミングでは、ATMなどにカメラを設置していることが多く、暗証番号を簡単に盗み取られてしまいます。
最近は貴重品ロッカーに小型カメラを仕掛けておいて、ロッカーを利用する際に登録した番号から暗証番号を盗み取るという方法も増えています。同じ4桁であれば、カードの暗証番号と同じ番号にしやすいという盲点をついた作戦です。
他に、ATMで背後から入力している暗証番号を読み取る、カード会社などを装ったメールで偽物のサイトに誘導して暗証番号を入力させるフィッシング詐欺があります。暗証番号を盗み取る手口は多様化しているので十分に注意しましょう。
不正利用で高額請求される可能性がある
カードを何らかの理由によって紛失しても、基本的にはクレジットカードを使った決済やATMからお金を借りる際は暗証番号の入力が求められるため、不正利用しづらいと言えます。
しかし、暗証番号がバレた時には、これらのリスクが一気に大きくなります。最悪の場合には不正利用で高額の商品を購入される・ATMから多額のお金を引き出される可能性があるので注意が必要です。
カードの不正利用に気づいた時には、カード会社に連絡して不正利用が悪化しないようにカードを止めてもらいます。不正利用は少額であれば気づかないケースも多いため、毎月の明細書に目を通しておくなど、万が一に備えておくことが重要と言えるでしょう。
被害にあっても補償を受けられる可能性がある
十分に注意していても、暗証番号がバレたことによって不正利用された時、被害にあったクレジットカードに盗難保険などの不正利用に対する保険が付与されている場合は、被害にあっても補償を受けることが可能です。
カードの盗難保険では、カードの不正利用から60日以内については補償を受けられるのが一般的です。しかし、必ずしも補償を受けられるとは限りません。暗証番号が、生年月日、自宅住所、番地、勤務先、電話番号、車両番号、4桁同じ数字など連想しやすい暗証番号であれば、補償適用外となる可能性があります。
暗証番号が第三者にバレないように注意するほか、暗証番号を決める際には上記のような連想しやすい番号にしないよう注意するなど、リスク管理をしっかりと行いましょう。
よくある質問(Q&A)
ここからは、クレジットカードの暗証番号に関するよくある質問に答えていきます。
そもそもクレジットカードの暗証番号を設定していない…
ご利用のカードが磁気カードである可能性が高いです。
磁気カードはICチップが搭載されていないクレジットカードで、発行時に暗証番号を決めません。そのため決済時はサインが求められます。
もしもカードの表面にICチップがある場合は、磁気カードではなく、発行時に暗証番号を決めているはずなので、カード会社に連絡して正しい暗証番号を確認してみましょう。
クレジットカードの暗証番号は何回まで間違えられる?
カード会社によって異なり、その回数は公開されていません。
試そうとして連続で間違えてしまうとICチップにロックがかかり、カードを再発行しなければいけなくなります。そのため、暗証番号に自信がない場合は、カード会社に連絡をして正しい番号を確認しましょう。
クレジットカードの暗証番号の間違い回数はリセットされる?
基本的に間違えた回数はリセットされません。暗証番号の間違い回数はICチップに記録されます。
暗証番号が合ってるのに使えない…
暗証番号が合ってるのに使えないという場合、過去の暗証番号の誤入力によってロックがかかっているか、有効期限や支払い状況に問題があって利用停止となっている可能性が高いです。
暗証番号を間違えた経験がないという方は、カードの有効期限や支払い状況を確認してみてください。
クレジットカードの暗証番号をすぐに知りたいが、試すことはできる?
暗証番号の入力が必要となる決済をすることで、暗証番号が合っているかを試すことはできます。
しかし間違い回数はICチップに記録され、連続で間違えるとロックがかかってしまうため、試す行為はお勧めできません。
クレジットカードの暗証番号とサインの違いは?
使用しているクレジットカードにICチップが搭載されていれば、暗証番号とサインの両方を使うことができます。
一方ICチップが搭載されていないクレジットカードには、暗証番号が設定されていないため、サインしか使えません。
この記事のまとめ
- クレジットカードの暗証番号を忘れた際は、カード会社に連絡をして正しい番号を確認する
- 暗証番号を忘れた際はサインで代用できる
- 暗証番号は複数回入力を間違うとロックがかかってカードが利用できなくなる
- 暗証番号が第三者にバレた場合は、不正利用されて高額請求に至る可能性がある
安心してクレジットカードを利用するためにも、暗証番号がバレないように注意するほか、第三者にバレにくい暗証番号に設定するなどリスク管理をしっかり意識しましょう。